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地盤調査

地盤調査

建物の撤去工事を終えて家の建替えを行う際、地盤調査という調査が必要だと耳にしたことはありますか?昔は家を建てる前に調査を行わなかったケースもあるため、聞いたことがない、又は聞いたことはあっても詳しくご存じない方も多いのではないでしょうか。

地盤調査は安全に家を建てることができるのかを調べるもので、判定の結果によっては地盤改良工事が必要になるかの基準にもなるため、とても重要な調査です。

今回は地盤調査について、調査がなぜ必要なのか、どのような内容なのか、実際に地盤調査を依頼する際は何に注意すべきか、に関してご紹介します。

地盤調査工事は内容にもよりますが、数十万~数百万と高額な工事費用が必要となります。

急に補える金額ではないため、ハウスメーカーや工務店の担当者に、地盤改良になった場合の費用を含めて相談をしておくことをお勧めします。

いざ新築工事に取り掛かる前に初めて知って焦ることのないよう、地盤調査の基本について知っておきましょう。

地盤調査とは

構造物を建てるときに地耐力を測り、欠陥が起こらないよう安全に建てることが出来るか調査することを「地盤調査」と呼びます。

地耐力とは、地盤がどの位の重量を支えられるのか、地盤の沈下にどの程度抵抗力があるのかを数字で示したものです。まずは、なぜ地盤調査を行うのかについて見ていきましょう。

なぜ地盤調査が必要なのか

なぜ地盤調査が必要なのか

土台である地盤に欠陥があると、地盤が沈下して家が傾くといった大きな問題を引き起こす可能性があります。そのため、不同沈下などの問題を事前に防ぎ、安全に家屋を建てるために地盤調査が行われます。

不同沈下とは、地盤が構造物や周辺物に対して水平ではなく沈下することにより、建物や基礎が傾斜することです。建物の傾斜により、ドアが閉まらない等の日常生活への支障や基礎の亀裂・耐震性の低下といった問題が発生します。

建築基準法の面から見ても、地盤調査は実質的に義務化されています。

平成12年の建築基準法改正に伴い、地耐力に応じた構造が規定されたことによって、新しく建築物を建てる際には地盤調査が実質義務化されました。(建築基準法施行令第38条)

つまり、地耐力によってどういった構造にするかが建築法で定められており、地耐力は地盤調査をしないと分からないため、地盤調査は必須と考えられています。

建て替えでも地盤調査は必要

今まで家が建っていて問題がなかったのに、なぜ建て替えする時にも調べる必要があるか疑問に感じますよね。同じ敷地内でも場所によって地耐力は異なり、前と全く同じ位置に新築を建てる訳ではないため調査する必要があるのです。

また、新築住宅を請け負う会社は「瑕疵担保責任」という、新しく家を建てた際に瑕疵による補修などの責任を持つといった内容が、住宅瑕疵担保履行法により義務づけられたことも、調査が必要な理由の一つです。

「瑕疵担保責任」は地盤調査と大きく関連する内容であるため、次章で詳しく見ていきましょう。

瑕疵担保責任と地盤調査の関係

住宅瑕疵担保責任

住宅瑕疵担保責任とは住宅瑕疵担保履行法に定められた内容です。

住宅瑕疵担保履行法は建て替えを含めマイホームを考えている方にとっては、家にもしものことがあったときの補償などに関して定められた重要な内容なので、予め概要を知っておきましょう。

ここでは住宅瑕疵担保履行法と瑕疵担保責任の地盤調査に関連する内容を見ていきましょう。

住宅瑕疵担保履行法とは

「せっかく建て替えをしたのに家に欠陥が見つかった!でも売主が倒産したから、修理費用は自己負担するしかない……。」

このような住宅の売主の倒産により、消費者に不当な負担が起きる問題が不況を背景に増加しました。消費者を守り瑕疵担保責任を売主が確実に行うために、平成21年「住宅瑕疵担保履行法」が施行されました。

住宅瑕疵担保履行法とは、新築住宅の事業者に対して10年間の瑕疵担保責任(欠陥が見つかった場合に直す責任)を確実に行うため、資金力確保を義務付けたものです。

保険の加入又は保証金の供託によって、もし売主が倒産しても瑕疵が見つかった場合の費用を賄えるよう、資金力の確保を義務付けています。

地盤調査と瑕疵担保責任

地盤調査と瑕疵担保責任

住宅瑕疵担保履行法では、売主に対して10年間の瑕疵担保責任を負っています。瑕疵担保責任とは、住宅に欠陥が見つかった場合、補修や賠償を行う責任のことです。

住宅の構造上主要な部分と雨水の侵入を防ぐ部分に対して、売主が責任を請け負います。欠陥に対する責任を確実に行うために、保険の加入か供託が義務付けられています。

瑕疵担保保険に売主が加入するためには、設計施行基準に沿った建物を建てるため、必要に応じて地盤調査が必要です。

つまり地盤調査を行わないと、原則として保険への加入が出来ないため、新しく家を建てるためには必要な調査なのです。

ただし、瑕疵担保責任では地盤に関わる内容は免責となる場合もあるため、別途住宅地盤保証システムへの加入を検討されるケースもあります。

地盤調査の依頼先と流れ

地盤調査の依頼先と流れ

地盤調査は依頼する調査方法に指定がある訳ではないため、お施主様が新築を依頼する業者と相談して調査方法を決定します。

具体的に地盤調査を依頼できる場所・流れ・費用について見ていきましょう。

地盤調査はどこに頼む?

地盤調査はハウスメーカーや工務店の紹介か、直接お施主様ご自身で地盤調査専門会社に調査を依頼します。

ただし地盤調査が適切に行われなかった場合、新築完成後に不同沈下といった大きな問題を引き起こす可能性があるため、適当な業者に任せず、調査依頼は慎重に行う必要があります。

調査の流れと費用

地盤調査は調査の種類や依頼する業者によって流れや費用が異なります。主な流れとしては、次のように進めていきます。

調査の流れ
  • 地盤調査の依頼先を選定する
  • 調査方法と項目を決めて見積もりを貰う
  • 契約後に地盤調査を実施する
  • 地盤調査のデータ作成
  • 調査結果を基に地盤改良の有無を判定する

地盤調査の相場としては、約5万円~10万円と言われています。但し、調査の種類によっては相場よりも高額になるため、どのような地盤調査の種類があるのか知っておきましょう。

地盤調査の種類とメリット・デメリット

地盤調査の種類とメリット・デメリット

住宅の地盤調査では主にスウェーデン式サウンディング試験という方法で調査が行われており、他にもボーリング調査・表面波探査法と呼ばれる方法を用いることもあります。

住調査方法は他にも存在しますが、瑕疵担保保険への加入のためには、地盤の許容力や軟弱基盤の有無が分かる方法が求められることもあり、上記の方法が多く使われています。

それぞれ解説しますので、それぞれのメリット・デメリットを踏まえて調査方法を選びましょう。

スウェーデン式サウンディング試験

木造住宅の地盤調査で一番多く用いられるのが、スウェーデン式サウンディング調査(SWS試験)です。スクリューポイントというドリルを棒に取り付けたものを使用して、地盤に刺しこんで加重をかけ回転させて、地盤の強度を示すN値を測定します。

スウェーデン式サウンディング調査のメリットは、調査方法が簡単なため費用が安く、短時間での調査ができることです。

デメリットは、依頼する業者によって誤差が生じやすく、地中埋設物(コンクリートガラなど)があると貫入が難しいことです。

ボーリング調査

主に大型建築物で用いられる基本的な調査方法で、地盤の状態によっては木造住宅の調査でも使用される場合があります。ボーリング機械で穴を掘って、サンプラーを地盤30㎝地中に打ち込むのに要する打撃回数を測る試験です。

ボーリング調査のメリットは、品質が高く細かな情報が手に入るところです。他の調査方法よりも深い10m以上の深い地層の確認が出来、土も採取するため粘性土かどうかといった詳しい土の確認が出来ます。

デメリットとして、作業に広い作業スペースが必要で、費用も高額になることが挙げられます。そのため、鉄筋コンクリートの中~大規模の建物を建てる際に多く使われる方法です。

表面波探査法

費用や精度から見て、スウェーデン式サウンディング試験とボーリング調査の中間にあたるのが表面波探査法です。表面波探査法は、表面波と呼ばれる人工的な振動を地面に伝えて、振動波によって地盤の硬さを調べる方法です。

表面波探査法のメリットは、地中埋設物の影響を受けずに、少ないスペースでも正確な検査ができる点です。また、人為的な操作が少ないため、作業員のスキルによる影響が少ない方法です。

デメリットは、スウェーデン式サウンディング試験よりも費用が高く、振動が深部まで届かないため、深い部分での地盤の精度は低くなります。

地盤調査の注意点

地盤調査の注意点

地盤調査についてご説明してきましたが、地盤調査におけるトラブルが発生するケースもあるため、依頼する前には注意が必要です。

トラブルの一つとしては、過剰な地盤改良工事が行われているのではないかといった問題です。安全を考慮しての改良工事ですが、状況によっては、調査に信憑性があるのか・本当に必要な工事なのか疑わしいケースもあります。

地盤の改良工事は高額になる場合もあるため、後から知って困る事のないようポイントを抑えておきましょう。

安心して工事を依頼するポイント

安心して地盤調査を依頼するためには、信頼できる業者を選ぶことです。信頼できるハウスメーカー・工務店を選び、さらにご自身でも知識をつけて、業者任せにしないことが重要です。

ハウスメーカーからの紹介ではなく調査会社をご自身で選ぶ場合は、事前に数社から見積もりをとるのも一つの手段です。調査結果の説明を受けた上で、調査報告を漏れなく確認して、不明点や心配な点はしっかり業者へ確認しましょう。

また、地盤改良工事を行わない地盤調査や解析を専門とする業者に、調査や分析を依頼すことも選択肢の一つです。

調査が不安・結果に納得できない場合に備えて、業者任せにせず何かあった時にのため知識をつけておきましょう。

地盤調査についてのまとめ

地盤調査のまとめ

地盤調査に関して、内容・必要性・注意点についてご紹介しました。大切な家を支える地盤なので、家を建てた後から問題が起きないよう、適切な地盤調査を行いたいですよね。

安全に建て替えを行うため必要とされる調査ですが、一方で調査によるトラブルも起きています。

不要な地盤改良をして高額な費用が発生するのは困りますが、不安な地盤に家を建てて不同沈下が起きるのも怖いのでトラブルになりやすいのです。

トラブルを避けるため、信頼して調査を任せられる業者を選ぶと共に、業者任せにせずにいざという時にセカンドオピニオンといった選択肢などが取れるよう、ご自身でも地盤調査と地盤改良に関する知識をつけることが重要です。

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