オフィスの原状回復費用

オフィスの原状回復では、物件を借りる際に結んだ賃貸借契約にもとづく動きが、施工範囲やスケジュールなどあらゆる面で求められます。
また、自社の営業日程はもちろん、同じ建物に入っているほかのテナントとの調整など、様々な制限や配慮も必要となります。

この記事では、オフィスの原状回復の費用相場や注意点について詳しく解説します。

オフィスの原状回復について

オフィスの原状回復には、一般的な原状回復義務に加えて、テナントビル特有の配慮や手続きが必要です。まずは原状回復工事の基本から確認しましょう。

原状回復工事とは

原状回復工事とは、賃貸物件を退去する際に契約時の状態に戻して返却するための工事です。
賃貸物件を借りると、借主にはこの原状回復義務が発生します。

ただし、すべてを借主が負担しなければならないわけではありません。経年劣化や通常使用によって生じた汚れ・傷みについては、原則として借主の負担対象外とされています。借主が原状回復として対応する必要があるのは、故意や過失によって生じたキズ・汚れ・破損などが中心です。

そのため、退去時の内装解体がどこまで必要かは、契約内容や物件の使い方によって大きく変わります。

オフィス特有の原状回復の注意点

オフィスの原状回復では、一般的な賃貸物件とは異なる配慮が必要です。

スケジュールの制約

  • 自社の営業日程に合わせた工事計画
  • 同じ建物に入っているほかのテナントへの配慮
  • 休日や夜間工事の調整

施工範囲の確認

  • 賃貸借契約で定められた原状回復の範囲
  • 貸主や管理会社との事前協議
  • 指定業者の有無

オフィスの原状回復の流れ

オフィスの原状回復は、以下の流れで行います。

  1. 搬出路(通路、エレベーターなど)の養生
  2. 設備・配線の撤去
  3. 内装材の撤去
  4. 床材の撤去
  5. 廃材の搬出・処分
  6. 間取りや設備を元の状態に戻し、清掃・完了確認

アスベストの除去

日本では、1975年から段階的にアスベスト含有製品の使用が禁止され、2006年には全面的に使用が禁止されています。そのため、2006年9月1日以前に着工された建物には、アスベストを含んだ建材が使われている可能性があります

オフィスの原状回復では、老朽化したビルにアスベストが含まれていることが多く、通常の解体費用に除去費用が上乗せされ、費用が高額になる傾向があります。

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アスベストの基礎知識や解体費用・手順・資格などの詳細については、アスベストが含まれる建物の解体費用 事前調査・手順・資格を解説で詳しく解説しています。

廃棄物の処理

オフィスの原状回復で発生した廃棄物を不法投棄する恐れがないよう、金額の安さだけに着目せず、マニフェストの作成をしっかり行っているかどうかもチェックしましょう。

解体無料見積ガイドでは、マニフェストの提出を行い、廃棄物は不法投棄せずに正しく処理をする解体業者のみ紹介しています。

オフィスの原状回復の費用相場

オフィスの原状回復の費用相場は、建物の規模や状態、作業内容や必要な素材・機器だけでなく、地域や市場の需給状況などの要素によっても大きく異なります。

そのため費用相場を一概に示すことは難しいですが、当協会(一般社団法人あんしん解体業者認定協会)で算出した平均的なデータをもとにすると、以下のような目安になります。

作業区分 費用相場 作業内容の例
軽微な作業 1m²あたり5,000円~10,000円程度 床や壁の修復、塗装など
中程度の作業 1箇所あたり10万円~50万円程度 水回り設備の交換など
大規模な作業 総額数百万円~数千万円程度 オフィス全体の改装、撤去など

ただし、これらはあくまで一般的な目安であり、具体的な工事内容によっては大幅に異なる場合があります。

原状回復費用の算出方法は?

正確なオフィスの原状回復の費用は、解体業者が現地調査を行うことで算出されます。

解体業者が現地調査でチェックするポイントは「賃貸借契約の内容」「施工範囲」「修復方法」「廃棄処理方法」などです。
上記のチェック項目の中には、借主と解体業者だけでは判断がつかない内容も多く含まれます。
トラブル回避のためにも、現地調査には貸主や管理会社の方にも同席していただき、細かい部分を一緒に確認することをおすすめします。

また、オフィスの場合は、賃貸借契約によって原状回復を依頼する施工会社が指定されているケースがあります。
しかし、交渉によって相見積もりの許可が下りる可能性もあるので、金額面や対応面で解体業者の比較を行いたい方は、貸主に相談してみましょう。

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オフィスの原状回復費用が高額になる理由

オフィスの原状回復費用が高額になる理由には、以下のようなものがあります。

借主の使用による損傷

オフィスの損傷が著しい場合、修復作業が発生し、原状回復の費用が高額になることがあります。
例えば、故意や過失によって破損している箇所があったり、通常の使用範囲を超えた汚れや傷みが生じているケースが考えられます。

注意:経年劣化や通常使用によって生じた汚れ・傷みについては、原則として借主の負担対象外とされています。

設備が古く時代遅れ

オフィスの設備が古い場合、修復・交換が必要になり、費用が発生する場合があります。

また、高級な素材を使用している場合、同レベルに修復・交換するのにも高額な費用がかかります。

解体範囲が広い

オフィスの原状回復では、契約内容によっては広範囲の解体が必要になる場合があります。

特に「スケルトン返却」が求められる場合は、天井・壁・床・設備すべてを撤去する必要があるため、費用が高額になります。

オフィスの原状回復を依頼する解体業者を相見積もりで選ぶときのポイント

オフィスの原状回復では、同じ建物に入っているほかのテナントや、貸主とのトラブルを避ける必要があります。

相見積もりが許可されて、指定された施工会社以外も検討できる場合、オフィスの原状回復ならではの注意点を熟知している解体業者を選ぶことが重要です。

以下の要素を満たしているかチェックしましょう。

  1. 不要品・什器や厨房機器をできるだけ高く買い取りできる
  2. 原状回復のための現場確認を短時間で正確に行う
  3. 貸主や管理会社とのやり取りをスムーズにこなす
  4. 水道ガス電気などのライフラインを適切に処置する
  5. 営業時間に配慮して、休日や夜間~深夜の工事ができる
  6. 周囲のテナントに配慮して、きちんとした養生をする
  7. 工事に必要な各種書類や手続きについて代行またはサポートする

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