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家屋の解体費用は、建物の構造や立地条件、解体時に発生する廃棄物の量によっても変化するため、定価というものが存在しません。そのため、解体費用額のイメージがわかず、不安に思う方もいるかと思います。
そこでこの記事では、福岡県福岡市東区における解体費用の相場と、過去に福岡市東区で行われた解体事例や見積りデータをもとに、解体工事にかかる諸費用について解説していきます。
また、解体費用の用語解説や節約のコツもご紹介していますので、そちらもあわせてご覧ください。
はじめに、解体費用について解説します。 解体費用とは、建物の解体工事にかかる費用のことです。建物本体を取り壊す「本体工事費」に、足場や養生の設置費用、庭木やブロック塀の撤去といった家屋以外の解体費用、官公庁への届け出費用など様々な費用が付随します。
そのため、解体費用の相場価格は建物の構造や素材、立地条件によって大きく変動します。ですが、坪単価と坪単価以外の諸費用を把握することで、実際の解体費用に近い値を概算することができます。
次に、福岡市東区で実際に行われた解体事例から、構造別に分けて平均坪単価をご紹介します。
福岡市東区 | 坪単価(実勢価格) | 費用幅 |
---|---|---|
木造 | 23,296円 | 20,407~25,481円 |
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解体工事における「単価」とは建物1坪(=約3.3m²)あたりの解体費用のことを言い、「坪単価」と呼ばれます。
この解体費用には、本体工事費の他に、人件費や家屋の取り壊し時に発生した廃棄物の処分費も含まれます。建物本体を取り壊す際にかかる本体工事費の算出方法は以下の通りです。
「坪単価」×「建物の坪数」=「本体工事費」
計算例:福岡県福岡市東区30坪の木造住宅を取り壊した場合
20,849円(坪単価) × 30坪(坪数) = 625,470円(本体工事費)
解体費用の総額を把握するためには、付帯工事費を明らかにする必要があります。しかし、付帯工事費は、付帯工事内容だけではなく取り壊す建物や立地状況によって価格も変動します。例えば、建物が密集していて重機の進入ができない場合、手壊しで解体する人件費用が見積りに加算されます。そのため、明確な解体費用は現地を測量して算出しなければなりません。
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福岡市東区で実際に行われた事例を構造と坪数別にご紹介します。
解体工事の見積書には様々な費用項目があります。解体費用の内訳を確認する際は参考にしてください。
建物の種類/構造 | 木造住宅2階建て |
---|---|
坪数 | 27坪 |
建物解体費用 | 55万1,000円 |
総額 | 95万400円 |
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|---|
木造住宅2階建て | 27 | 坪 | 20,407 | 551,000 |
養生費 | 188 | m² | 900 | 169,200 |
駐車場撤去 | 1 | 式 | 28,000 | |
植木・植栽撤去 | 1 | 式 | 18,000 | |
ブロック塀撤去 | 1 | 式 | 37,200 | |
諸経費 | 90,000円 | |||
値引き | -13,400円 | |||
小計 | 880,000円 | |||
消費税 | 70,400円 | |||
合計金額 | 950,400円 |
建物の種類/構造 | 木造住宅2階建て |
---|---|
坪数 | 26坪 |
建物解体費用 | 66万2,500円 |
総額 | 86万4,000円 |
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|---|
木造住宅2階建て | 26 | 坪 | 25,481 | 662,500 |
養生費 | 144 | m² | 500 | 72,000 |
ブロック塀撤去 | 9 | m³ | 782 | 7,040 |
駐車場撤去 | 17 | m³ | 791 | 13,440 |
植木・植栽撤去 | 1 | 式 | 25,000 | |
庭石撤去 | 1 | 式 | 5,000 | |
諸経費 | 110,000円 | |||
値引き | -94,980円 | |||
小計 | 800,000円 | |||
消費税 | 64,000円 | |||
合計金額 | 864,000円 |
建物の種類/構造 | 木造住宅2階建て |
---|---|
坪数 | 25坪 |
建物解体費用 | 60万0,000円 |
総額 | 93万0,000円 |
品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|---|
木造住宅2階建て | 25 | 坪 | 24,000 | 600,000 |
養生費 | 152 | m² | 701 | 106,540 |
ブロック塀撤去 | 10 | m² | 2,060 | 20,600 |
駐車場撤去 | 13 | m² | 1,938 | 25,200 |
植木・植栽撤去 | 1 | 台 | 35,000 | |
諸経費 | 80,000円 | |||
値引き | -6,727円 | |||
小計 | 860,613円 | |||
消費税 | 69,387円 | |||
合計金額 | 930,000円 |
ブロック塀の解体費用は主に「廃材処分費、人件費、運送費」で構成されています。そのため人件費や運送費といった必要経費に加え、ブロック塀の中に鉄筋が入っている場合はそれらの処分費が増えるなど、ブロック塀の設置状態によって解体費用は異なります。
老朽した建物を解体する際に、自治体によっては解体工事費用にかかる一部を補助する「補助金や助成金」の制度を設けている場合があります。
補助金は、一定の条件を満たすことで自治体から支給されますが、その条件は自治体によって異なります。
福岡県福岡市では、耐震診断の結果「倒壊する可能性が高い」と判定された木造戸建住宅の耐震改修工事に代わり建替工事を行う方に対し,その建替費用の一部を助成する、木造戸建住宅の耐震建替費補助事業を行っています。解体費用は高い費用がかかるため、費用を節約するためにも解体工事着手前に自治体に確認することをおすすめします。
解体費用の相場を把握することで、解体費用の総額を具体的にイメージしやすくすることができます。
解体業者によって解体費用は大きく変わりますので、解体業者に見積りを依頼する際は複数社見積りを取り、金額や内訳をしっかり比較してから業者を選定しましょう。
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