産業廃棄物収集運搬業の許可とは

産業廃棄物処理法に基づき、産業廃棄物の収集運搬を他者から委託される場合に必要となる許可です。

許可の取得には資格要件を備えていることが必要
  1. 講習会の受講が修了していること
  2. 経理的基礎があること(経営状況が安定しているか)
  3. 事業計画を整えていること
  4. 運搬施設があること
  5. 欠格事由に該当しないこと(反社会的勢力に属さない等)

事業主が反社会的勢力に属さず、事業者としての実態があり、健全に事業を営んでいるというひとつの指標とも言えます。

解体業界における産業廃棄物収集運搬業の許可

解体工事業を営む場合であっても、産業廃棄物収集運搬業の許可の取得は必須ではありません。

産業廃棄物処理法では、産業廃棄物を排出事業者が自ら運搬する場合は許可が不要とされているためです。

ですから、解体工事を施行する業者が施主と直接契約を結び元請け業者となる場合は、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要となります。

もしも、解体工事を施行する業者が下請け業者であった場合は、元請け会社から産業廃棄物の排出と運搬を委託されたことになります。下請け工事であった場合は許可の保有が必須となります。

解体業では、産業廃棄物収集運搬業の許可を保有するのが一般的

産業廃棄物収集運搬業の許可証

解体業界を含む建設業界は、昔から多重下請け構造と言われています。

近年は、インターネットの普及によって個人ユーザーから解体業者に直接発注される解体工事が増えました。

しかし、安定した経営を求める解体業者にとっては、ハウスメーカーや建設会社といった法人からの下請け工事は今も重要な仕事となります。

ですから、ほとんどの解体業者は元請けとしても下請けとしても仕事ができるよう、産業廃棄物収集運搬業の許可を保有しています。

無許可業者に発注する場合の懸念点

解体業者が許可を保有していない、よくある理由3選
  1. 受注する解体工事は、すべて元請け(下請け仕事は一切しない)
  2. 産業廃棄物の収集運搬を、すべて委託している
  3. 資格要件の5つを満たすことができない

それぞれ、懸念すべき点があります。

受注する解体工事は、すべて元請け(下請け仕事は一切しない)

原則、産業廃棄物の運搬には産業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。しかし、解体工事の発注者と直接契約を交わした工事元請会社が工事で発生した産業廃棄物を自ら運搬する場合は、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要となります。

解体業者にとって、繰り返し解体工事を依頼してくれるハウスメーカーや建設会社等は貴重な取引相手です。解体業者は、ほぼ例外なく建設関連会社等から下請け工事を日常的に請け負っているのが現状です。ですから、解体業者の産業廃棄物収集運搬業の許可の保有はスタンダードとなっています。

下請け工事を行っているにも関わらず無許可で収集運搬を受託している解体業者の場合、トラブルのリスクは当然高くなります。依頼は控えましょう。

過去の工事実績と関連会社を調べることで、完全とまではいきませんが下請工事の受注の有無について確認することができます。

産業廃棄物の収集運搬を、すべて委託している

産業廃棄物収集運搬の委託

必ずしも、解体工事の施行会社が産業廃棄物を自ら運搬する必要はありません。産業廃棄物の収集運搬業を専門とする会社に委託することも可能です。

この場合の懸念点は、解体費用が高くならないかということです。

基本的に、自社で産廃を運搬をするほうが工事スケジュールに自由度が高く作業が効率的です。結果、工事コストが安価となります。ほとんどの解体業者はコスト削減のために自社運搬をしています。

資格要件の5つを満たすことができない

この場合、解体工事を発注するリスクは非常に高くなります。

経営状態が悪かったり、事業者としての実態がなかったり、反社会的勢力との関わりが疑えたりと、不法投棄や雲隠れされるリスクも浮上してきます。

どうしても依頼したい場合、慎重な実態調査が必要です。

解体無料見積ガイドの登録業者は許可の有無を確認しています

当サイトからお施主様にご紹介する解体業者については、産業廃棄物収集運搬業の許可の保有を確認済みです。加えて、どこの産業廃棄物処分場に産業廃棄物を搬入しているかを、処理場との委託契約書にて確認をしています。

また、業界ニュースや環境省の産業廃棄物処理業者情報の検索システム等を用いて、ご紹介する解体業者が行政処分等を受けていないかをリアルタイムで確認しています。

著者情報

解体無料見積ガイド

解体無料見積ガイド編集部

「解体無料見積ガイド」は、人生の中で何度も経験しない解体工事を題材に、独自のコンテンツを発信するオウンドメディアです。2011年の創業以来、10年以上に渡るサービス運営経験の中で培った解体工事に関するノウハウを凝縮し、解体工事を行うすべての方が安心して安全に工事を終えられるよう、役立つコンテンツを作成しています。

また解体無料見積ガイドは情報提供に留まらず、独自の13の審査基準で全国の解体業者を審査し、全国の解体業者約75,000社から厳しい審査基準をクリアしたトップ1.3%(約1,000社)の優良業者と提携しています。

監修

中野達也

中野達也

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事
解体工事業登録技術管理者
公益社団法人 日本建築家協会(JIA)研究会員
一般社団法人東京都建築士事務所協会 世田谷支部会員

日本全国の解体業者約1,000社超と提携し、数多くの建物解体工事に関与。自身でも解体工事業登録技術管理者としての8年間の実務経歴を持つ。解体工事の専門家として、テレビ番組をはじめとする多数メディアに出演。これまでに一般家屋はもちろん、マンション・ビルなど様々な建物の解体工事に従事し、解体工事を行いたい施主、工事を行う業者の双方に精通。全国の提携パートナーと共に、解体工事をとりまく様々な問題に日々取り組んでいる。

出演メディア
ひるおび!(TBS系列)、情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)、バイキングmore(フジテレビ系列)、他多数...

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