工場の解体工事の流れと費用について

工場の解体には、まとまったお金と時間がかかります。そのため、資金やスケジュールを確保するうえで必要な情報を事前に把握しておき、備えておきたいですよね。

しかし、工場の解体は一般的な住宅に比べ件数が少ないため、世の中に出ている情報も少なく、いまいちイメージを掴みづらい側面があります。

そこで本記事では、工場の解体の費用や流れについて詳しく解説していきます。

当協会を介して行われた解体の見積り実例をもとに解説を進めていきますので、工場の解体を検討中の方はぜひ参考になさってください。

工場の解体工事の費用例

下記は、当協会を介して行われた解体の見積り実例です。

解体した物件は、千葉県市原市にある鉄骨造の工場で、延べ床面積は113坪です。

品名 数量 単位 単価 金額
軽量鉄骨造2階建て 48 28,000円 1,344,000円
鉄骨造2階建て 27 33,000円 891,000円 ※基礎含む
重量鉄骨造 38.55 18,000円 693,900円 ※基礎含む
ベタ基礎 1 120,000円 120,000円
養生 必要なし 0円 0円
植栽撤去 1 48,000円 48,000円
浄化槽 1 30,000円 30,000円
土間 1 40,000円 40,000円
アスベスト含有建材 5 30,000円 150,000円
砕石敷き込み(砕石入れ) 1 350,000円 350,000円 ※350m³前後
砕石敷き込み(ローラー軽圧) 1 35,000円 35,000円
残置物 1 0円 0円 ※サービス
整地 1 30,000円 30,000円
現場経費 50,000円
消費税 378,190円
合計 4,160,090円
端数カット -90円
総合計 4,160,000円

延べ床面積113坪の鉄骨造工場の解体に、4,160,000円の費用がかかっていることが分かります。

工場本体だけでなく外構などの解体にも費用がかかる

工場の解体にかかる費用は、主に本体工事費付帯工事費から成っています。

本体工事費とは工場本体の解体にかかる費用のことで、見積り実例でいう「軽量鉄骨造2階建て」から「養生」までの項目がこれにあたります。本体工事費のみの合計は、3,048,900円です。

付帯工事費とは工場本体の解体以外にかかる費用のことで、見積り実例でいう「植栽撤去」から「整地」までの項目がすべて含まれます。付帯工事費のみの合計は、683,000円です。

上記に「消費税」や「値引き」が足し引きされ、最終的な総合計が決まります。

本体工事費 + 付帯工事費 + 消費税など = 総合計

建材にアスベストが含まれると除去に費用がかかる

工場にアスベスト(石綿)を含む建材が使用されている場合、除去に費用がかかります。

アスベストとは人体に有害な物質で、解体の際には特別な方法で除去することが義務付けられています。

なお、鉄骨造工場にはアスベストを含む建材が使用されているケースが多いため、除去にかかる費用が見積り項目に加わる可能性が高いです。

今回ご紹介した見積り実例にも「アスベスト含有建材」という項目があり、5m³のアスベスト除去に150,000円の費用がかかっていることが分かります。

着工後に地中埋設物が出てくると追加費用がかかる

見積りの段階で費用を計上できないのが、「地中埋設物」です。

地中埋設物の有無については、建物の解体が完了し、地中を掘り起こすまで分からないケースがほとんどです。

そのため、下の画像のように見積書に注意書きが記載されているケースが多いです。

地中埋設物に関する注意書きがある見積書

この注意書きには、見積書にない費用が着工後に発生することをお施主さんに知らせる目的があります。

とはいえ、どれくらいの追加費用がかかるのか金額まで把握しておき、備えておきたいお施主さんもいらっしゃるかと思います。

見積りの段階で具体的な金額は分からないケースがほとんどですが、過去の実例などをもとに参考価格を提示してもらえる可能性はありますので、気になる方は業者に確認してみましょう。

工場の解体工事の見積り例

次に、相場をイメージしやすいよう、条件の異なる工場の解体の見積り例を5つご紹介いたします

工場の解体は、エリアや規模、その他の条件によっても費用が変わります。

解体をお考えの工場に近い条件の見積りがあれば、ぜひ参考になさってください。

場所 坪数 見積り金額(総合計)
千葉県市川市 鉄骨造工場41坪(火災) 6,130,000円
京都市南区 鉄骨造工場56坪 4,854,384円
大阪府枚方市 鉄骨造工場131坪 8,580,000円
愛知県半田市 鉄骨造工場180坪 11,000,000円
愛知県安城市 鉄骨造工場273坪 9,720,000円

上記のように、工場の解体は10,000,000円を超えるケースもあります。

アスベストの含有量が多い場合や火災物件の場合など、物件特有の条件によって工事費がかさむケースもありますので、工場自体が小さいからといって安く済むとも限りません。

また、地方に比べて首都圏のほうが解体にかかる坪単価が高くなる傾向にあります。

工場の解体工事の流れ

最後に、工場の解体の大まかな流れを確認していきましょう。

一般的な住宅に比べて工場の解体には多くの日程を要するため、解体の計画は余裕を持って行うことをおすすめします。

各行程ごとにスケジュール感をご紹介いたしますので、参考になさってください。

問い合わせ

工場の解体を行うにあたり、まずは業者への問い合わせを行う必要があります。

問い合わせのタイミングは、施工を希望する時期の3~6ヶ月前がベストです。

解体をお考えの物件について概要を説明し、希望する時期に工事を行えそうか確認しましょう。

なお、業者によって費用や対応に差が出るため、複数の業者に問い合わせることをおすすめします。

打ち合わせ

業者とアポを取ったら、打ち合わせ(現地調査)を行います。

打ち合わせは、問い合わせの1週間ほど後に行うのが一般的です。

業者による現地調査によって、具体的な工事項目が洗い出され、大まかな工事の予定が決まります。

細かい部分の確認のためにも、可能な限りお施主さんも立ち会いましょう。

見積り

打ち合わせ時の情報をもとに業者が見積書を作成し、完成次第お施主さんに提出されます。

提出までにかかる期間は、打ち合わせから1~2週間ほどです。

見積りを依頼したすべての業者から見積書が出揃ったら、どの業者に依頼するかを検討しましょう。

費用面や対応面を比較して依頼先を決めたら、1つの業者と正式に契約を交わします。

撤去工事

撤去工事が始まったら、工事が無事に完了するのを待ちましょう。

工期はだいたい1~3ヶ月ほどで、工場の規模や手作業の量によって変わります。

住宅の解体に比べて工場の解体は工期が長いので、滞りなく行われているかお施主さんが定期的に確認しに行くのもおすすめです。

工事後の証明書や手続き

工事が完了したら、「建物滅失登記」など解体後に行う手続きを済ませましょう。

解体後の手続きは、工事が完了してから1ヶ月以内に行う必要があります。

ギリギリになって慌てることのないよう、早め早めの行動を心がけましょう。

まとめ

本記事では、工場の解体の流れや費用について詳しく解説してきました。

工場の解体は、一般的な住宅に比べて工期も費用も多くかかります。適正価格でトラブルのない解体には、相見積りの取得がおすすめです。

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