「水道管の撤去は、解体工事に含まれるの?」
「水道に関して、解体工事前に行う手続きは何かある?」
解体工事における水道管の取り扱いや水道に関連する手続きについて、このような疑問を抱かれる施主は多くいらっしゃいます。結論から言うと、一般的な解体工事においては水道管を撤去することはなく、解体工事前に水道を停止する必要もありません。
本記事では、このような解体工事における水道管の取り扱いなどについて詳しく解説していきます。また、水道と同じく生活に欠かせないライフラインである、ガスや電気の取り扱いについても触れています。これから解体工事を行う方は、本記事の内容をぜひご確認ください。
解体工事における水道管の撤去や水道の停止は必要?
解体工事を行う敷地や隣接している道路の地中には、「水道管」が埋まっています。そのため、解体工事の施主からは、以下の点に関して疑問が挙がることがあります。
- 水道管の撤去に関すること
- 水道の停止に関すること
通常の解体工事においては、地中に埋まっている水道管(以下、本管)を撤去することはありません。本管は個人の所有物ではなく、水道局の所有物であるためです。水道の閉栓は、水道メーターの近くにある引き込み管の根本部分の“元栓”で閉栓するのが一般的です。また、解体工事中に敷地内の水道を使用するため、解体工事が始まる前に水道の停止手続きを行う必要も基本的にありません。
本管から各ご家庭に水を引くための「引き込み管」は、個人の所有物です。また、引き込み管と繋がっている「水道メーター」は、水道局から個人への貸し出し物です。建物内にある引き込み管は解体の際に必ず撤去しますが、本管と繋がっている引き込み管および水道メーターはそのまま残すのが一般的です。解体後の土地に再び建物を建てる際に、再施工の手間や費用の発生を防ぐためです。
水道の停止手続きはいつ行う?
水道の停止手続きは、解体工事の完了後に行います。
解体工事中は、粉塵の飛散を防ぐために定期的に散水を行います。散水には敷地内の水道を使用するため、解体工事が始まる前に水道を停止してはいけません。
解体工事中に発生する水道代は、一般的な住宅解体の場合で5,000円~10,000円ほどが相場です。この水道代は基本的に施主側が負担します。
解体工事前に水道を停止したらどうなる?
解体工事前に水道を停止してしまうと、解体工事中に敷地内の水道を使用できなくなります。水道が使えなければ、仮設の貯水タンクを用意するなど、何かしらの方法で解体現場に水を用意する手間が発生します。そのぶん、解体費用の見積もりが高くなる場合があります。
解体工事における水道の事前調査や届け出
解体工事中に発生しうる水道管の破損等のトラブル防止のため、地中に埋まっている水道管の配管状況について、解体業者は水道局と連絡を取り合い事前調査を行うことがあります。
また、解体工事に使用する水は生活用水と区分が異なり、水道代の算出方法などが変わります。そのため、解体工事で水道を使用する旨について、解体工事前に水道局へ解体業者が届け出を行います。施主が対応する必要はありません。
例外的に本管での閉栓が必要となる場合
解体工事が完了したら、水道の閉栓を行います。以下2つのケースに当てはまる場合、例外的に本管での閉栓が必要となる場合があります。
- 寒冷地
- 区画整理
本管で閉栓を行う場合、本管が埋まっている道路のアスファルトを剥がし、引き込み管をすべて撤去する大掛かりな工事が必要です。この工費は施主が負担するのが一般的です。該当する解体工事を予定している方は、水道の閉栓方法について事前に解体業者に確認を取るようにしましょう。
例外1 寒冷地
気温が氷点下となる寒冷地では、引き込み管内の水が凍結し地中で破裂するおそれがあるため、引き込み管の撤去を自治体が義務づけていることがあります。
例外2 区画整理
区画整理による解体工事の場合、区画整理によって水道の経路が大幅に変更される可能性があるため、区画内の引き込み管をすべて撤去するよう求められる場合があります。
水道以外のライフラインは解体前に停止・撤去する
解体工事における「ガス」や「電気」の取り扱いについても、水道と同様なのかと疑問に感じている施主の方は多いかと思います。ガスや電気など、水道以外のライフラインは、解体工事が始まる前に停止・撤去する必要があります。
ガスの停止には立ち会いが必要になるケースもあるため、スケジュールに余裕を持って手続きを行いましょう。電気の停止は、電力会社へ電話で申し込みます。
解体無料見積ガイドでは、ご連絡いただいたお客様のご希望に沿った解体業者をご紹介いたします。解体工事に関する疑問や不安なども、お気軽にご相談ください。